ITよわよわ女子大生のよなよなSSD&メモリ増設計画

 この話はパソコンの苦手な中学生だった私が、文系女子大生になった今、自力でパソコンにSSDとメモリを増設するまでに至った話だ。これはエッセイ編となる。次の話が実践編となるので、具体的な実践編だけ知りたい方はブラウザバックして。ただ、ちょっと暇な人、父親との関係に「若干」悩んでいる人には、読んでいってほしい。


 タイトルはふざけて「弱々」と「夜な夜な」のセットでつけてみたが、まぁ実際、私のITセンスはほんとによわよわだった。

 家にDSとかWiiとかのゲーム機らしいゲーム機がなく、遊べるゲームはパソコンほぼ1択、小1のときにはタイピングを嫌々教えられて覚えた。

 中学生のときに父に初めてintel corei5搭載のパソコンを買って貰い、wacom製の板タブレットbambooCTH-470と付属のペイントソフト5種類でデジタルイラストデビュー。


 ここまでの布石があれば、さすがデジタルネイティブ世代、パソコンはきっと楽勝に違いないと思うだろう。全然デビューできなかった。


 ペイントソフトのインストールはどうしたらいいのか、アレ急に動作が重くなったぞ、レイヤーの移動はどうやったら……などなど。うちに遊びに来たお絵かき友達が、初めて触るはずの板タブをさらさらと線画を描き始めたのを見て、愕然としたのを覚えている。

 初めて触るのがCorel Painter Essentials 4だったのも、今思えば運が悪いと思う。あれなんでレイヤーをドラッグで移動できねぇんだよ。そりゃ中学時代の私も挫けるよ……と同情してしまう。(もうちょい愚痴を続けると、あれチュートリアルの動画も不親切だしさ。外国人の開発者のおっちゃんがペラペラ喋りながらなんかよくわからないままイラストを完成させていってさ。いいか、初心者は必ずユーザーの多いペイントソフトを選べよ!)

 その一方で、高校生の兄は私の買って貰ったのより古いパソコンで、Windowsムービーメーカーを使って自力で動画を一本完成させてしまった。

 父は呆れていた。

 まぁ、私がチュートリアルの動画も観ずにイラストを描こうとして挫折していたから、それに父は呆れていたのだけど、それにだって先ほどの理由(クソチュートリアルだったこと)に加え、そもそも「レイヤー」「フォルダ」「保存形式」という知らない単語が多すぎたのに、それをいちいちググって解決するという発想がなかったこと。

 あまりにも思い通りにならないパソコンに、私は疲れてしまった。使用用途は殆どニコニコ動画にアップされているフリーホラーゲーム実況をあさることだったけど、今となってはそれはそれで良い時間だったと思う。誰か語りたいよー。


 そんな私が、SSDとメモリを増設しようと思い至ったのは大学生になってからだった。母の突然起動しなくなったパソコンのハードディスクからデータ復旧をしてみせ、ガラケーの父のOCNモバイルONEのオンライン手続きをやり、たびたび父にスマホを教え、とうとう私はどっかの漫画で見たことのあるような、「あれ、いつの間にかオレ、強くなってね……?ゴゴゴゴズゥゥゥン……」というレベルになっていた。ただの実感だけど。

 レベルアップの秘訣は、

つは、「ググる」を完璧にモノにしたこと。

もうつめは、クリップスタジオペイントというユーザーの多いペイントソフトを、つめ、本気で学び始めたこと。


 検索にはコツが必要なのだ。後の実用編で書くが、増設しようとしているSSDがM.2なのか2.5インチなのかで対処方法は全然違ってくる。中学生のときの私は、あれ、パソコンがすごい重くなったけど、どうしたらいいんだろ……で終わっていた。「パソコン 軽くする方法」でググればいいのだ。スマホもガラケーも持っていなかったから、その重いパソコンで頑張るしかなかっただろうけど。

 当時はググるという言葉が出てくる前だったかもしれない。インターネットはすごいんだよ、君の悩みを解決してくれる人が必ず一人はどこかに見つかるよ、と当時の私に言ってあげたい。

 つまり、「何のために」「本気でググるのか」、これさえあれば、ITよわよわな女子中学生が、ITつよつよ☆な女子大生になれちゃうのも夢じゃない……!と言いたいのだ。いや私SSD増設したくらいでつよつよ☆とか言うなや?あい、すいやせん。


 最後に、少し俯瞰してこの3つの秘訣の有用性について語る。

 3つというか、ざっくりいって「ググる」ことは素晴らしいという話でしかないが、今になって私はその大切さをかみしめている。ケースごとに具体的にこの問題をどういう手順で解決したらいいのか、これが解ることで全体的な学びに繋がったのだ。これに気がつくまでに時間がかかったのは、これが父の考えと真反対だったからだ。

 つい最近までガラケーだった父だが、ずっとパソコンユーザーで、我が家のIT大臣だった。父は何事も仕組みから理解しなければ意味がないとしきりに言っているが、今ではもうそんなアドバイスはおよそ的外れだったと思っている。

 中学生のとき、父にパソコンのことを聞いても、システムの仕組みから語り出されてしまったり、私がなんの操作をしているのか理解が追いつかないままパソコンの作業を進めてくれてしまったり、寄り添う気ゼロだった。

 ”気”はあったのかもしれないが、父をグーグル先生代わりにしても、私の知りたい情報はいつも出てこなくて、そのうえ「適切な質問をしないお前が悪い」となじられてばかりで、父にパソコンの話は極力したくなかった。適切な質問なんてものはできない。初心者には、聞きたい話がどこの階層なのかが解らないから。

 だから、階層なんか関係なく、ただ目の前の「パソコンでああしたいこうしたい」を解決しようとする、これだけでいいのだ。そのうち、「ああどこの階層の話か」というのが解るようになって、興味が湧いてくるのだ。

 そうして調べるうちに、SSDのなかで「なんか2.5インチとかM.2とかケーブルが必要とか言っているのってなんじゃ~?どっちもSSDなんだよね~?」と不思議に思ってきたなら、ようやく私も仕組みの理解に踏み出せるのだ。

 これは私が女性で、女性が抽象的なシステムより、具体的なもののほうを想像しやすいとかいうのが関わっているのかもしれない。父とわかり合えない大きな境目だ。パソコンを買ってくれたことや、もっと広く、親として育ててくれたことについて感謝したとしても、そう、私はあの人とわかり合えなくていいのである。


 さあ、夜な夜なパソコンをいじって、こんなブログを書いていたら、朝がきた。

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